【終】ちょっと会社休んでラオス行ってくる。8

スマホの前の良い子のみんなは部屋を明るくして離れて見て疲れたら休んで飽きたらFacebookのタイムラインに戻ってね☆

 

《前回までのちょいラオ》

見境なくお金を使っていたコヅツミはキャッシュがそろそろ無くなりそうなことにこの時初めて気付く。このタイミングで大きいお金の両替はナンセンス。キャッシングもできない設定でATMでも引き出せない。どうする?おれ、どうすんのよー!

そんなピンチの中、物語は最終回へ突入!こんな急展開、もしや書くのが疲れてきたのか?

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最後の手段ATMにも嫌われ、露骨に肩を落とし歩いていると、どこかから声が聞こえてくる。

「...ぁ。」

「...ちはぁ。」

「こんにちはぁ。」

あまりに途方に暮れすぎてしばらく声の主に気づけなかったが、確かに目の前から歩いてくる男が日本語で話しかけてくるではないか。

 

「え!日本人!わ!こんにちは!」

 

こんなところでまさか二人目の日本人に会えるとは神も日頃の善行を見てくれていたのであろう。

 

「実は、ATMでお金が引き出せなくて困ってたんですよ。」

「もしかしてキャッシング限度額越えてるとか?」

「あ、0円に設定してます。。」

※恥ずかしながら、ここで初めて気づいたのである。

 

「僕もちょうど今こっちについて。タイからルアンパバーン*に行っててちょうどだったのでいいとこで会えました!」

*ルアンパバーン・・・ラオス北部の別の都市

 

「ただ、僕もタイで散財しまくっちゃって、新生銀行の引き出しサービスはこの前の12月で終わってたらしくて。僕もキャッシュ貧乏なんすよ。」

 

おいおい、これではボンビーが二人についているだけではないか。そろそろ変身してハリケーンボンビーともなれば帰国を待たずしてどこか遠くの別の国へ飛ばされてしまう。この状況をなんとか打開せねば。

 

 

「僕いま12万キープ持ってるんすけど、帰りのヴィエンチャンまでのバスが5万キープなんであと7万しかないっす。」

「それはやばいね。とりあえずカードで払えるホテル探して荷物置きますか。てか一緒にホテルとっちゃいます?」

「そうっすね!とりあえずチェックインしてビール飲み行きましょ。」

 

バカである。

金がないというのにビールを飲めば万事解決すると思っている。

ビールを飲めばキャッシュが降ってくるとでもいうのだろうか。

ただ一つだけ言えるのは人間バカな方が楽しい。ここ、アンダーラインを引くように。テストに出ます。

 

 

ただ思ったよりも全然ないのである。

いや、ビールを飲めるところではなく、カードで払えるホテルのことだ。

JCB使えます。という日本語のステッカーが貼ってあるにもかかわらず中で聞くとダメだと言われる。だったら剥がしてくれお願いだ。

もう4.5件に断られた。

30分くらい探し回った上、ようやくカードで払えるホテルを見つけた。

こんなにクレカの営業マンに感謝する夕暮れはこの先の人生を考えてもないだろうと思う。

 

多少の手数料は足されるが、僕らには金がないわけではない。キャッシュが無いのだ。

手数料?全く問題ないよ!と爽やかな笑顔を振りまいたつもりだったが、額からは汗が噴き出し砂埃で顔も黒く、例えるなら少年サッカーの土グランドでの試合後のような見た目である。カッコつくはずがない。

 

色々ありすぎて疲れたのでとりあえずシャワー浴びてきます。と2個隣の部屋にチェックインした彼に伝える。

汗を流し着替えてからもう一度その部屋をノックすると彼もシャワーから出たあとだった。

 

 

「良いこと思いついたんですけど、1万円持ってるんでしょ。それをキープに両替して半分僕にくださいよ!そしたら5千円日本で返すんで。」

 

 

...天才現る である。

 

 

いやむしろなんで思いつかなかったのか悔やんだが然るべき時に然るべき妙案を思い付けるのは才能である。

 

 

「うわ!それだ!そうしましょ!日本でも飲みたいですし。てか名前まだ言ってなかったですね。太郎です。ほんと助かります。」

「たろうさん、僕ごうです。よろしくー!」

 

 

彼の名はごう。年は僕の2つ上。

二つ目の会社を先日退職し、次の会社で働くまでの間、東南アジアを回っていたそうだ。ラオスは8年ぶりで当時は日本人の観光客もウジャウジャいたことを教えてくれた。

人は不思議なもので、この人合う。と思う感覚は出逢って数分で感じるというが、まさにごうさんはそれだった。

やんちゃな悪ガキがそのまま育ったような感じではあるが、言葉遣いは丁寧で驕らず親切。人とのコミュニーケーションを大事にするし、頭はキレるタイプだろうし、酒と女とタバコ、加えて旅好きと来たもんだ。

おもろいやつ間違いなし。僕のアンテナはバチバチに振れていた。

結局残りの2日間、と言っても正味22時間くらいだったがずっとごうさんと二人で活動していた。

 

 

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現地の出店に飲みに行って、英語すら全く通じない店員の女の子と仲良くなって、彼女らがハマってたTikTokの撮影に付き合わされた挙句、滑りまくったり

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馬鹿でかいサンドイッチをはんぶんこしたり


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ハンモックに揺られながら、ヨーロッパ系パツキン美女の水着姿を横目にビールを飲んでは昼寝を繰り返したり。

 

 

バカは2人以上集まるともっと楽しい。

 

今回も、

1人旅にして独りにあらず。

ということで最高の有休消化であった。

 

 

 

次は、どこに行こうか。そんなこともう考えている。

 

 

 

あ、そうそう。目標の話。

1日目の夜にこんなこと達成します!

と宣言していたのを覚えているだろうか。

 

1.現地で10人とセルフィーを撮る。

2.初めての事を5つやる。

 

それでは振り返ってみよう。

1.

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現地で初めてのちゃんとうまい飯だった食堂のおばちゃんズ


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sakura barであった1人目のジャパニーズ


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Zip Line の薄毛が心配されるインストラクター


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Zip Lineの順番一個前だった何人かもわからんおっちゃん


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ここでは紹介してないけど、小さな滝に行った時の現地の青年


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を含めた青年ズ


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滝から帰る道の料金所のママとぼくちゃん


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ごうさんと行った飲み屋のおねえちゃん

 

計14人で達成!

 

続いて

・バイクに乗る

・旅しながらブログ書く

・写真撮るためだけに用もない人に話しかける

・海外で現地で泊まるとこを決めてとる。

・旅先で「何もしない」をする。

(ごうさんが教えてくれた。ラオスはただ何もしないのが一番だって。)

 

 

半ば強引に5つ集めた感が否めないが、まあそこはご愛嬌。達成ということにしておこう。

 

自分に甘い方が良いこともある。

 

 

 

だってもう次回に続くときの最後の文を考えずに、ハッピーエンドで締めくくれるのだから。

 

Fin.